小野寺 貴子(メゾソプラノ)
岩手県二戸市出身。3歳よりピアノを奥明子氏の下で習い始める。
岩手大学教育学部音楽科卒業、東京藝術大学大学院(独唱科)卒業。
声楽を佐々木正利、三林輝夫、磯貝静江の各氏に師事。
東京藝術大学大学院在学中、小林道夫氏指導の下、東京バッハ・カンタータ・クラブにおいてソリストを務めるなど研鑽を積む。また、バッハコレギウム・ジャパンの一員として鈴木雅明氏の下、日本国内外の演奏会に出演。
2001年には、若杉弘氏の下、第47回オペラ定期演奏会「ドン・ジョヴァンニ」においてツェルリーナ役に抜擢され、好評を博す。
2003年渡独。マンハイム音楽大学声楽科、デットモルト音楽大学歌曲科(リートデュオ)にて研鑽を積む。A.ライミレーツ、R.ウェーバー各氏にに師事。在学中に、U.アイゼンローア、R.ツィーザク、R.ピエナイ各氏のマスタークラスに参加。また、在学中よりH.リリングの下、ゲッヒンガーカントライの一員、又はソリストとして数多くのドイツ国内外の演奏会出演。同様に、ベルリン放送合唱団、ミュンヘンバイエルン放送合唱団、ケルン西ドイツ放送合唱団にて、指揮者のS.ラトル、M.ヤンキンスなどベルリンフィルを始めとする数多くのオーケストラや音楽家と共演。
2008年ラインスベルク音楽祭にて、A.ジョエル指揮の下、ブラウンシュヴァイク歌劇場オーケストラとベッリーニ オペラ「カプレッティとモンテッキ」のタイトルロール、ロメオを好演。2009年7月、日本シューベルト協会主催の第8回J.S.G国際歌曲コンクールにて第2位入賞。
2010年8月から2014年8月まで、北ドイツのロストック歌劇場専属ソリストとして、ヴェルデイー オペラ「リゴレット」マッダレーナ役、「椿姫」フローラ役、「ナブッコ」フェネーナ役を始め、モーツァルト「フィガロの結婚」 ケルビーノ役、「コシ・ファン・トウッテ」ドラベラ役、「魔笛」第2次女役、プッチーニ「蝶々婦人」スズキ役、フンパーデイング「ヘンゼルとグレーテル」ヘンゼル役、J.シュトラウスのオペレッタ「こうもり」オルロフスキー役を好演。
2013年には、ケルン西ドイツ放送オーケストラとジュールス・シルヴァン作曲 オペレッタ「ツォリーナ」でマーベル役を客演し、好評を博す。
2014年、総支配人の交代を機にフリーランスの歌手となる。
その後、ロッシーニ 「エルミオーネ」のチェフィーザ役、「シンデレラ」のテイスベ役、ヴェルデイー「ファルスタッフ」 ミス・メグ・ペイジ役、椿姫」アンニーナ役、ベンジャミン・ブリテンのオペラ「ルクレツィアの凌辱」ビアンカ役を好演。
2019/20年、94回 バッハフェスト ロストックにてマルクス・ボッシュ氏指揮の下ドヴォルザーク「レクイエム」のソロを務める
2020/21年「フィガロの結婚」マルツェリーナ役、11月にヤナーチェク「利口な女狐」を演出家 ヴェラ・ネミロヴァ氏の下、男きつね/森番の妻/フクロウ役を好演しフランクフルト総合誌にて絶賛される。パンデミックにより延期された「エフゲニー・オネーギン」ラリーナ役を指揮者エッケハルト・シュティァ氏の下2022年4月好演。
2023年、オットー・ニコライ「ウインザーの陽気な女房」のライヒ夫人役を好演。11月にはフンパーデインク「ヘンゼルとグレーテル」で母親役デビューが決まっている。
これまでに、ニクラス・ヴィレン氏、マンフレード・レーナー氏、フローリアン・クリュンペック氏、ペーター・レオナルド氏、ニコラス・ミルトン氏、他多数の指揮者と共演。
自ら舞台で歌う傍ら、後進の育成にも力を入れており、2021年10月からロストック音楽・演劇大学の声楽講師を務めている。